自転車保険加入を義務化した滋賀県、加入率で伸び悩みも。
2019年11月30日
滋賀県、自転車利用者の約3割が保険未加入
自転車保険の加入義務化を定めている滋賀県で、保険の加入率が伸び悩んでいるというデータが出ました。
今年8月に行った滋賀県の県政モニターアンケート(10代以上対象)によると、自転車を所有する方の自転車保険加入率は約7割で、逆に約3割が「保険には未加入」という結果が出ています。
アンケートの結果を受けて滋賀県は自転車保険加入率の伸び悩みを課題としましたが、実はそれでも滋賀県の自転車保険加入率は全国でもトップクラスです。
2018年12月~2019年2月にau損保が実施したインターネットアンケート(20,811人が回答)では、滋賀県の自転車保険加入率は全国第3位(69.6%)という素晴らしい結果でした。
7割は任意自動車保険加入率に匹敵するも…
現在、約7割が自転車保険に加入している滋賀県ですが、加入率7割というのは任意自動車保険の加入率と同じくらいです。
ただ自動車保険と同程度の加入率であれば十分にも思えますが、自動車保険は任意保険に加入しなくても、自賠責保険に加入する義務があるため、全くの無保険状態の自動車はほとんどありません。
任意自動車保険に加入しない3割の方が事故を起こしても、自賠責保険で補償がありますが、自転車保険に加入しない3割の方は全くの無保険のため、相手への賠償金は自身で何とかしなければなりません。自転車事故でも1億円近い賠償責任が生じた事例もあります。万が一そうなったことをかんがえると、無保険で自転車に乗ることは恐ろしいですね。
自転車保険義務化の罰則なしが伸び悩みの要因か?
高額な賠償リスクがあり、更に条例でも加入義務が定められているのに加入率が伸び悩むのは、保険未加入への罰則規定がないことも一因でしょう。
自転車は自動車と異なり免許は必要ないですし、車両登録の必要もありません。
また自転車保険は自転車の車両ごとに加入するのではなく、また、家族単位でも加入できます。自動車保険や火災保険の特約で加入する場合もあります。そのような保険の性質上、加入状況を把握し罰則を定めることが困難なのです。
自転車も自動車と同様に自賠責制度を作れば、賠償リスクに対応できますが、現実的ではありません。やはり、今まで以上に自転車の危険性について周知していくしかないのでしょう。
【ご注意】※このページはサイクル安心保険の概要を説明したものです。詳細は「サイクル安心保険」ご契約手続き画面をご確認ください。